2017年01月25日

Pocket

 

 

平成27年1月の相続税の改正で基礎控除額の引き下げが行われた影響により、相続税の申告者数が増加していることが国税庁より発表されました。

 

今回は相続税申告者数、相続財産の構成等について過去と比較をしながら解説していきます。

 

相続税の申告者数の推移

相続税の申告者数の推移は以下の通りです。(国税庁HPより)

平成27年1月より基礎控除額の引き下げが行われた影響により、平成27年の相続税申告対象者(課税対象被相続人)が急激に増加していることが分かります。

 

平成27年中に亡くなられた方(被相続人数)は約129万人(平成26年約127万人)、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約10万3千人(平成26年約5万6千人)で、課税割合は8.0%(平成26年4.4%)となっており、平成26年より3.6ポイント増加しております。

 

現段階で国税庁から都道府県別のデータが公表されておりませんが、不動産の評価額が高い首都圏の課税対象割合は全体の課税対象割合(8.0%)より高いことが予想されます。

 

相続財産の構成費

相続財産の構成費の推移は以下の通りです。(国税庁HPより)

 

上記の推移を見ると、土地の割合が減少しており、現金・預金の割合が増加していることが分かります。

今まで相続税の申告対象でなかった相続財産評価額が5000万円以下のグループの方が、改正によりいきなり相続税の申告対象となったため、十分な相続対策ができなかったことが影響していると考えられます。

 

早急にできる相続対策

上記の相続財産の構成費で説明した通り、相続財産のうち現金・預金の割合が増加しております。

現金・預金については相続時点の残高がそのまま相続税評価額として加算されるので、十分な相続対策ができていないことを意味しております。

 

相続対策としてよくあるのは、子や孫への現金の贈与や収益物件の購入があげられます。

しかし、子や孫への贈与については長期的に行う相続対策なので即効性は期待できませんし、収益物件の購入についてはある程度の資金を要します。

 

早急に出来る相続対策としては、保険を利用した相続対策があります。

法定相続人の人数×500万円が死亡保険金の非課税枠として利用できるため、非課税枠内で終身一括払いの保険に入ることで、相続税課税対象額を減らすことができます。

なお、金利の低下により、一括払いの終身保険の取り扱いを停止している保険会社もあるため、今後保険を利用した相続対策が継続してできるかどうかは注意する必要があります。

 

最後に

平成27年の相続税改正により、相続税の申告対象者が大幅に増加していることが分かりました。

今まで、相続税とは無縁だった人も他人事ではなくなっている状況です。

 

相続対策というのは早ければ早いほど効果が大きいので、相続税の申告対象になりそうな方は、早めの相続対策をおすすめします。

 

Pocket