2017年01月21日

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先日、法人化をすることのメリット・デメリットについて記載いたしましたが(前回記事)、今回は具体的な数字を使いながら法人化のシミレーションをしたいと思います。

 

課税所得が1000万円超えたら個人事業主は法人化した方がよいという意見が多いでので、今回は課税所得が1000万円の個人事業主のケースで法人化のシミレーションをしたいと思います。

 

個人で課税される税金

個人で課税される税金は、所得税・個人事業税・住民税の3つです。

それぞれ税金を算出して、個人で課税される税金の合計を出してみます。

 

①所得税

1000万円 × 33% ー 1,536,000円 = 1,764,000円

②住民税

1000万円 × 10% = 1,000,000円

③個人事業税

(1000万円 ー 2,900,000円) × 5% = 355,500円

 

合計 3,119,500円

 

法人で課税される税金

法人で課税される税金は法人税・法人住民税・法人事業税です。

課税所得が1000万円の場合の税金の合計を出してみます。

(中小法人のケースで表面税率をつかって算出します。)

 

400万円 × 22.464 % + 400万円 × 24.898% + 200万円 × 37.042% = 2,635,320円

 

課税される金額だけで見ると法人の方が税金が安くなるため、課税所得1000万円のケースでは法人化すると節税できるといえます。

 

法人化した場合のその他の経費

法人化した場合には諸々の経費がかかってくるため、税金以外の費用も考慮する必要があります。

 

1、法人住民税の均等割

法人を設立した場合、法人住民税の均等割(最低7万円)がかかってきます。

赤字の場合でも法人住民税の均等割を納める必要があります。

 

2、税理士の顧問報酬

個人事業主の場合、顧問税理士をつけず自分で申告書を作成する方も多いと思いますが、法人の場合には申告書作成に専門的な知識がいること及び各種提出書類が多いため、税理士と顧問契約を締結することになります。

 

所得1000万円で比較した結果

税理士への顧問報酬を40万円と仮定した場合、法人税の均等割(7万円)と上記で計算した税金(2,635,320円)を合計すると3,105,320円となります。

 

結果

個人で計算した税金が3,119,500円なので、その他経費も考慮した場合、ほぼ変わらない金額となります。

上記の結果より所得1000万円が一つの目安であり、所得1000万円を超えたら法人化というのは正しいといえます。

 

金額の比較以外に考慮する点

金額だけで見た場合、所得1000万円が法人化の目安と結論付けることができますが、金額以外にも下記の点に考慮する必要があります。

 

1、法人化した場合、事務作業が増える

法人の場合、個人に比較し各種提出書類が多くなり、顧問税理士とのやり取りの回数も増えるため、事務作業が必然的に増えます。

金額には表すことができませんが、事務作業を面倒に感じる方は、法人化をすると作業量が増えることを頭に入れておく必要があります。

 

2、ふるさと納税

個人の場合はふるさと納税で返礼品がもらえるため、返礼品の分だけ経済的利益が多くなります。

なお、法人にもふるさと納税制度はありますが、基本的に返礼品を受けることができません。

 

3、顧問税理士をつけることによるメリット

顧問税理士をつけた場合、各種税金に対するアドバイスを受けることができるので、支払った顧問料以上の恩恵を受けられる可能性があります。

また、顧問税理士は一番身近な相談相手であるため、経営に関する悩み事を相談することができます。

 

最後に

上記で比較した通り、所得1000万円が法人化の一つの目安と言えますが、人員構成や法人化の目的等、収益構造によって法人化を考える所得のラインというのは変わってくるので、法人化をするかどうか迷われている方は税理士等の専門家へ相談することをおすすめします。

 

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