2017年01月14日

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株式特定口座(源泉徴収あり・なし)とは

証券会社の口座を開設する場合、一般口座、特定口座(源泉徴収あり)、特定口座(源泉徴収なし)の3種類から口座の種類を選択することになります。

 

それぞれの口座の種類により、源泉徴収の方法や確定申告の方法に違いが出てきます。

また、それぞれの口座の種類にはメリット・デメリットがあります。

 

特定口座とは、上場株式等の譲渡損益について、口座内で損益の計算をする制度です。

特定口座を利用する場合、証券会社が源泉徴収をするかしないかを選択することになります。

 

以下で、源泉徴収ありを選択した場合と、なしを選択した場合の口座の概要について説明します。

なお、一般口座を選択するメリットはそれほどないため、一般口座の説明については省略します。

 

特定口座(源泉徴収あり)

証券会社が年間の損益を計算し、計算した損益をもとに源泉徴収(住民税も徴収)してくれます。

証券会社により既に源泉徴収が行われているため、確定申告をする必要はありません。

 

特定口座(源泉徴収なし)

証券会社が年間の損益を計算してくれますが、源泉徴収(住民税も徴収)してくれません。

年間の利益が一定額を超える場合には、確定申告をする必要があります。

 

一般的には、特定口座の源泉徴収あり・なしの選択は確定申告をする必要があるかないかの違いぐらいしか認識されていないと思いますが、源泉徴収あり・なしの選択により国民健康保険料の金額、扶養控除の判定に違いがでてくるので、それぞれ説明したいと思います。

 

国民健康保険との関係

国民健康保険料は、前年の所得をもとにその年の納付額が決定されます。

 

特定口座の源泉徴収ありを選択した場合、株式の譲渡所得については、国民健康保険料の計算対象に含まれませんが、源泉徴収なしを選択した場合には計算対象に含まれます。

 

国民健康保険に加入している方で、株式の譲渡所得が多額になる見込みの方は、源泉徴収ありを選択した方がよいといえるでしょう。

 

※源泉徴収ありを選択した場合でも、確定申告をする場合には、計算対象に含める必要があります。

 

扶養控除との関係

扶養控除を利用するには、対象者の年間の合計所得金額が38万円以下であることが必要です。

 

特定口座の源泉徴収ありを選択した場合、扶養控除の判定の際の合計所得金額に株式の譲渡所得を含める必要はありませんが、源泉徴収なしを選択した場合には合計所得に含める必要があります。

 

扶養控除を利用する場合、給与所得を年間103万円以内に抑えるというのは知っている方も多いと思いますが、株式の譲渡所得についても判定対象に含まれる可能性があることについては知らない方が多いと思いますので注意してください。(配偶者控除を利用する場合にも同じことがいえます。)

 

※源泉徴収ありを選択した場合でも、確定申告をする場合には、合計所得金額に含める必要があります。

 

特定口座(源泉徴収なし)を選択した方が良い場合

上記の説明から、特定口座の源泉徴収のあり・なしの選択については、最初から源泉徴収ありを選択しとけば良いと思われる方もいらっしゃると思いますが、源泉徴収なしを選択した方がいい場合もあります。

 

源泉徴収なしを選択した方が良い場合は、年間の株式の譲渡所得が20万円以下の方です。

年間の株式の譲渡所得が20万円以下の場合には、確定申告が不要とされています。

すなわち、20万円以下であれば、株式の譲渡所得に対する所得税、さらには住民税が課されないことになります。

源泉徴収ありを選択した場合には、株式の譲渡所得がいくらであろうとも証券会社で住民税も含め源泉徴収が行われます。

 

年間の株式の譲渡所得が20万円以下のとなる見込みの方は、源泉徴収なしを選択した方がよいといえますが、株というのは予測ができないものであるため、予想外に株価が上昇し、譲渡所得が20万円超となるケースもあるので注意する必要があるでしょう。

 

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